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高森明勅
2020.12.14 06:00皇室

天皇、上皇、皇族

皇室を構成されているのは天皇と上皇と皇族。
皇族は天皇のご一族なので、天皇ご自身は勿論(もちろん)
皇族ではない。

皇族の具体的な内容は、皇室典範に以下の通り規定されている。

皇后・太皇太后・皇太后・親王・親王妃・内親王・王・王妃・女王。

先頃の「天皇の退位等に関する皇室典範特例法」によって、
上皇后も新たに皇族と位置付けられた(同4条)。
一方、上皇は、もとより天皇のご一族ながら、皇族とはされていない(同3条)。
よって、皇室を構成されるのは、最初に述べたように、天皇・上皇・皇族
ということになる。

この辺りが、きちんと理解されていない傾きがあるようなので、念の為に。
なお、拙著『私たちが知らなかった天皇と皇室』79ページの図版で、
上皇も皇族の範囲に含めているのは、編集上のミスによる。

【高森明勅公式サイト】
https://www.a-takamori.com/

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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